トワ・エ・モア
昔、日本でトワ・エ・モアというグループが良くテレビに出演してデュエットで歌を歌っていました。どれくらい昔かというと、札幌オリンピックの主題歌「虹と雪のバラード」を歌いましたから、筆者の記憶にかろうじて引っかかっているころ。結構昔、フォークソングがはやっていた1970年代のはじめでしょうね。
それはともかく、トワ・エ・モアはフランス語で toi et moi 、「君と僕」あるいは「あなたと私」という意味ですが(日本語は主格代名詞の性に気を使わなくてはいけない面倒な言葉!)、フランス語だろうとは思っていたものの、筆者がその意味を知ったのは、恥ずかしながらごく最近のことでした。
スペイン語では日本語と同じように主格代名詞、「私」とか「あなた」とか「君」とか「彼」というのはよく省略されます。その代わり、
hablo hablas habla
(スペイン語で「話す」という意味 hablar の現在形単数の変化)とかいったように、動詞の語尾が人称と単数複数で異なっており、主語が省略されても動詞で主語がわかる仕組みになっています。
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一方フランス語は、やはり結構異なっていて、同じ「話す」の parler は
parle parles parle
と変化します。ところがフランス語では、これに三人称複数の parlent を加えて、発音は「パルル」というように、同じになってしまいます。そのためか、フランス語では、命令文など以外では、原則として主語を必ず書く、というルールになっています。まあこの点は英語でも同じかもしれませんが。
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スペイン語で、話しているときに Yo..., Yo..., Yo... (「私」の意味)なんて繰り返すのは、egocentrico (自己中心的)と思われてしまいかねませんが、フランス語では je を省略せずにJe..., Je..., Je... と言わなくてはならないようです。そしてスペイン語では、特に「私が!」と強調したいようなときには Yo をつけて強めに発音するのですが、フランス語は最初から Je が付いているので、あえて「私が」と強調したいときには Moi と言うようです。そして「君が」というときには Toi と言います。
Moi, je ....
といった感じで、主語を重ねて使うようです。
その他にも toi とか moi には目的格の代名詞の意味もあるようですが(例えば英語の excuse me は excusez-moi です)、目的格の代名詞は結構似て非なるところがあって頭痛の種ですのでまた今度。
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